ボルド-/ボルド-スペリュ-ル (AOC Bordeaux / AOC Bordeaux Superier)
AOC ボルドーは、ジロンド県内のすべてのブドウを使用して生産することができます。ボルドーの赤ワインの中では約40%を占め、最大のアペラシオンです。特定のAOC村名、または地区名以外で造られ、特に赤ワインの場合は、アントル・ドゥ・メール地区(Entre-Deux-Mers)で多く生産されています。また減少はしてきたもののリブルーヌの北部でも多く生産されています。AOC Bordeauxを名乗るためには、INAO(国立原産地・品質研究所)が厳しい規定があり、収量55hl/ha以下でなければなりません。またアルコール度数は、最低10%と定められています。(実際、ほとんどのワインは11~12.5%です。)
また白ワインの場合、すべて生産される白ワインの約70%がAOC Bordeaux Sec(ボルドー・セック)=辛口です。残糖は、4g/ℓまでと規定されています。メドック地区では赤ワインのみがAOC村名/地区名を名乗ることが認められているため、どれほど素晴らしい白、例えば、【Pavillon Blanc de Château Margaux】であっても村名は許可されず、AOC Bordeauxとなります。また甘口白ワインで有名なソーテルヌ地区で造られる辛口白ワイン(例えば、Château d’Yquemが造る 【Y:イグレック】) も同様です。
生産においては、ほとんどのAOCボルドーはコーペラティブ(共同生産)で造られていますが、中には個々にシャトーを所有し上質のワインを生産しているシャトーもあり、独自のテロワールを尊重し、シャトーにてボトル詰めまで行っています。これらは、【Petiti Château :プティ・シャトー】と呼ばれています。
AOC Bordeaux Superier(ボルドー・スペリュール)とは、AOC ボルドーと同じく、ジロンド県のすべてのブドウで造ることが認められていますが、AOCボルドーと比較して より特定の区画、また古樹から造れており、ある程度の長期熟成にも耐えうることができます。また最低アルコール度数は、AOCボルドーよりも0.5%程度高く、熟成期間は12ヶ月以上とさらに厳しく規定されており、ワインにより複雑さを与えている要因のひとつです。どれも日常、お気軽にお楽しみ頂ける果実味豊かなワインであり、決して重たすぎることはありません。だいたいの目安として白ワインであれば1年以内に、また赤ワインであれば2~3年以内にお飲みになられることをお勧めします。
【栽培面積データ:2009年現在】
AOC Bordeaux=38,490ha、 AOC Bordeaux Superieur=11,735ha、 AOC Bordeaux Sec=6,040ha