サンテミリオン地区 (St-Emilion)
サンテミリオンはガロンヌ川の右岸に位置し、9つの村から成っています。(St-Emilion, St-Christophe-des-Bardes, St-Etienne-de-Lisse, St-Hippolyte, St-Laurent-des-Combes,St.Pey d’Armens, St.Sulpice-de-Faleyrens, Vignonet and Libourne)
ここは1936年にAOC(原産地呼称) ST-Emilion を取得しました。その格付け制度はフランスでも類を見ないユニークな制度で、現在は10年に一度、定期的に改定されていす。 それらはAOC ST-EmilionとAOC ST-Emilion Grand CruでGrand Cruは三つの等級に分けられ、それらはSt-Emilion Premier Grand Cru Classe(A,B), St-Emilion Grand Cru Classe、そしてSt-Emilion Grand Cru です。
サンテミリオンの人気はミクロシャトー(ガレージスト)の出現により二十世紀の終わり頃から急激に上昇してきました。メドック地区の生産者が大土地(地所)を所有しているのに対し、サンテミリオンの400にも及ぶ生産者は基本的にとても小さな土地を所有し、まるで農園のようです。
主なブドウ品種はメルロー種とカベルネ・フラン種(ここではブーシェと呼ばれています)が支配的で、特にメルローは栽培の60%以上を占めています。またカベルネ・ソーヴィニョン種も少々栽培されています。
土壌のタイプは二つに分けることができます。
- 村のちょうど下にあたるCote丘の斜面は主に石灰質土壌で、ここで一番名声のあるシャトー・オーゾンヌの畑は、粘土を含む石灰質土壌から成っています。
- 村から北東5kmのところにあり、ポムロール地区に隣接した高台の辺りは主に砂と砂利質土壌です。シャトー・シュヴァルブランはここを代表するトップシャトーで、特に砂利質土壌から成り、粘土とポムロール地区の土壌の特徴でもある鉄分を含んできます。
サンテミリオン地区のワインはメドック地区と比較すると果実香味豊かで、タンニン分がかなり少ないしなやかな仕上りが特徴です。