サンテステフ地区 (St-Estephe)

サンテステフはメドック地区の最北に位置している村(コミューン)です。有名な二級格付けのコスデストゥネルやモンローズ、またいくつかの優れた三級格付けのシャトーがこの村に存在しています。

サンテステフの土壌は主に砂利質土壌ですが、他のコミューンと比較すると下層土に粘土を多く含んでいます。その粘土質を多く含んでいることにより、他の南部のメドック地区と比較すると保湿性が高く水捌けに欠け、その冷たい土壌のために熟成に多少時間がかかるため酸の高い果実ができます。ここではそれを和らげるためにこの土壌に適しているメルロー種の比率を高くするシャトーが多く存在しています。また逆に1990年のような降雨量の少なかった年には粘土質の保湿力がブドウの成熟にかなり役立ちます。

ここで生産されるワインは特色あるスタイルで、色調が濃くしっかりとした骨格のたくましいワインで、ポイヤックのワインと比較するとより酸がありそのボディはやや落ち着いています。一般的に熟成とともにエレガントさを増していきます。